家庭菜園

サトイモ

サトイモ

根菜類・サトイモ科 サトイモ

品種

各地に在来種があり、たくさんの品種名が付けられています。これらは蘞芋(エグイモ)、蓮葉芋(ハスバイモ)、石川早生、土垂(ドダレ)、黒軸、八ツ頭などの品種群にまとめられ、それぞれ早生から晩生まで品種分化しています。
また、サトイモは親イモが中心にあり、そのまわりに子イモ、孫イモができますが、どこを食用にするかによって、子イモ専用種、親イモ専用種、親・子イモ兼用種などに区別されます。

特性

原産地はインド、中国で、南方民族が移動するとともに日本へ渡来しました。古代から作られた野菜といえます。
高温多湿を好み、一般に25~30℃が生育適温です。イモの形成には22~27℃が適温とされます。乾燥には弱く、干ばつの年には不作で品質も悪くなります。
熱帯地方では多年生のサトイモも、日本では1年生です。イモの頂芽が発芽して伸び、葉の付け根が太って親イモになり、親イモのわき芽に子イモができます。ジャガイモと違って休眠せず、適温になればいつでも発芽します。連作すると、イモが腐敗しやすくなります。

作型

露地栽培

露地栽培

種イモの選び方

畑の準備

植え付け

種イモは溝の中へ芽を上にして植える。70~90cmの畝の場合は1条植えにする。

植え付け後、黒色のポリマルチをすると、発芽が早まり、雑草も防げる。

芽がマルチを突き上げくてるので、その部分を切って芽を外に出す。

追肥・土寄せ

本葉2~3枚のころ1回め、本葉5~6枚のころ2回め、6月下旬に3回めの追肥、化成肥料(N・P・K=8・8・8)40~50g/㎡施す。1度に多量に施すと肥あたりするので、こまめに少量ずつ施す。

追肥と同時に土寄せする。

水やり・敷きわら

7月ころから子イモが大きくなりはじめる。わらや枯れ草で乾燥を防ぎ、乾燥するときは畝間に水をやる。霜が降りる前に収穫する。

栽培ミニ知識


サトイモのえぐみの話

ズイキ(サトイモの茎)や親イモを食べると、舌や食道粘膜が刺激されてえぐみを感じたり、人によってはイモが肌に触れるとかゆくなったり、かぶれたりすることがあります。こんなとき、たき火などでかゆいところを温めると、かゆみが止まります。
このえぐみ成分は、葉柄が緑色のものに多く、日照が強く、乾燥したときに増加します。
軟白栽培した芽イモは日光を当てないので、えぐいイモを利用してもえぐみは出ないのです。
えぐみは熱や酸によって分解されるほか、葉柄の皮をむいたり乾燥しただけで、えぐみがなくなるほか、えぐいイモでも貯蔵しておいて春に食べるとえぐみはほとんどなくなっています。