紀ノ本 正基さん

紀ノ本 正基さん

生産品目:
シュンギク・ミズナ・コマツナ

シュンギクは、地中海沿岸が原産。日本には室町時代に渡来し江戸時代に栽培が始まり、古くから日本人に親しまれている野菜です。キク科の野菜で、春に黄色の花を咲かせるので春菊(しゅんぎく)と名付けられました。関西ではキクナの呼び名のほうが親しまれており、大阪府が生産量日本一を誇ります。関西では軸が立たずに株が張る株張り種、関東では葉の切れ込みが深く、枝分かれした茎と葉を摘み取り収穫する棒立ち種が好まれます。栄養豊富な緑黄色野菜で、おひたしや鍋には欠かせない野菜です。

一年通して切らさず出荷を続ける

40歳のころ、農業を始めようと思い一念発起。堺市石津地区の軟弱野菜農家で働きながら技術を習得しました。その後、ビニールハウスと井戸のある農地を借りることができ、新規就農しました。今ではビニールハウスが21棟で約4反の農地を管理しており、周年でシュンギク、ミズナ、コマツナを作っています。自分一人で栽培管理や出荷までできないので、パートを3人雇っています。出荷先は主に生協やスーパー、学校給食などで、「大阪エコ農産物」の認証を受けたり「堺のめぐみ」というブランド農産物の付加価値をつけて出荷しています。スーパーや生協と安定的に取引をするには、シュンギクの栽培が難しい夏場でも切らさずに出荷し続けないといけないので、とても大変ですが、仲間と共同で出荷することで続けられています。仲間とは出荷の協力だけでなく、栽培技術や品種等の情報交換をしたり、平成30年の台風21号でハウスが倒壊したときは助け合いながら片付けをして、つながりに感謝しながらお互いに高め合っています。

収穫風景
圃場

【消費者の皆さんへメッセージ】
シュンギクを周年出荷していますが、本来の旬は冬です。冬のシュンギクはじっくり育っているので葉が肉厚で鍋に入れるととてもおいしいです。春から秋にかけては生育も早く柔らかいのでサラダでもおいしく食べられます。シュンギクなどの軟弱野菜は傷みやすいので、地元産の新鮮なものを選ぶと特においしいです。スーパーなどに出荷するときはできるだけ早く作業し、すぐに冷蔵庫に保管して新鮮な状態を保つように心がけています。

【今後挑戦したいこと】
もうすぐ60歳になるので農地を増やすなどの規模拡大はできませんが、設備投資やより良い品種探しなどで栽培技術を向上させ、安定的に高品質なものを出荷できるようにしていきたいです。地元の方たちに新鮮な地場産野菜をたくさん食べてほしいです。

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