それいけ!食農探検隊

  • それいけ!食農探検隊
  • #014

トマトはどくだった?

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トマトはどくだった?

  • キャラクター

    これより、(しょく)(のう)探検(たんけん)(たい)会議(かいぎ)開催(かいさい)する。今回(こんかい)議題(ぎだい)は?

  • キャラクター

    今回(こんかい)議題(ぎだい)は「トマトは(どく)だったとは本当(ほんとう)ですか」です。(はじ)めにトマトの栄養(えいよう)効能(こうのう)についてあぐりちゃんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。トマトの()(てい)カロリーでベータカロテンやビタミンC、食物(しょくもつ)繊維(せんい)をバランス()(ふく)緑黄色(りょくおうしょく)野菜(やさい)です。(からだ)免疫(めんえき)機能(きのう)(たか)める効果(こうか)期待(きたい)できます。目立(めだ)つトマトの赤色(あかいろ)色素(しきそ)のリコピンがもたらすもので、最近(さいきん)研究(けんきゅう)ではしみ、そばかすの原因(げんいん)(おさ)えることも(あき)らかになっています。

  • キャラクター

    まさに、()べても美味(おい)しいし美容(びよう)にもぴったりなのね。入浴(にゅうよく)(ざい)()わりにトマトジュースをお風呂(ふろ)()れてみようかしら?

  • キャラクター

    残念(ざんねん)ながらリコピンは皮膚(ひふ)からはなかなか()れません。美容(びよう)には()べる(ほう)断然(だんぜん)()いのです。

  • キャラクター

    では、どんな料理(りょうり)()べたら()いのかな?

  • キャラクター

    リコピンは(あぶら)()けやすく(ねつ)にも(つよ)いから(あぶら)使(つか)ったお料理(りょうり)()くて、ビタミンEを(ふく)食材(しょくざい)()()わせると効果(こうか)()がります。ビタミンEを(ふく)脂質(ししつ)豊富(ほうふ)なゴマやアーモンドといっしょに()べることがおすすめです。以上(いじょう)です。

  • キャラクター

    スパゲッティに使(つか)うミートソースはトマトを煮込(にこ)んで(つく)ったトマトソースが(もと)なのだから、トマト(なべ)やトマトラーメンもありということだね。(つぎ)報告(ほうこく)は?

  • キャラクター

    (つづ)いて、トマトの歴史(れきし)についていっとくんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。トマトはナス()()ナス(ぞく)(ぞく)し、原産地(げんさんち)(みなみ)アメリカのアンデス山脈(さんみゃく)とされています。スペインの(ひと)()によってヨーロッパに(つた)わったのが16世紀(せいき)日本(にほん)には江戸時代(えどじだい)(つた)わっています。ヨーロッパでも日本(にほん)でも(はじ)めは観賞(かんしょう)(よう)として栽培(さいばい)されていました。

  • キャラクター

    なぜ、食用(しょくよう)ではなく観賞(かんしょう)(よう)として栽培(さいばい)されていたのかな?

  • キャラクター

    元々(もともと)、ヨーロッパにはトマトと姿(すがた)()猛毒(もうどく)()(くさ)()えていて、トマトも(どく)()つと(しん)じられていたそうです。日本(にほん)(つた)わったころにはヨーロッパでは食用(しょくよう)になっていましたが、青臭(あおくさ)さと()()(いろ)()べるには(きら)われたようです。日本(にほん)食用(しょくよう)になったのは明治(めいじ)になってから。日本人(にほんじん)(この)みに()うような品種(ひんしゅ)改良(かいりょう)()て、(さか)んに食卓(しょくたく)()がるようになるのは昭和(しょうわ)になってからです。以上(いじょう)です。

  • キャラクター

    (どく)()(くさ)()ていたから()べてもらえなかったのね。「トマトは(どく)だった」とはそこからきているのね。

  • キャラクター

    そうとも()えないんです。ナス()()植物(しょくぶつ)には(どく)()つものが(おお)いことは事実(じじつ)です。トマトも()以外(いがい)()(くき)()には毒性(どくせい)があって大量(たいりょう)()べると大人(おとな)でも(ちゅう)(どく)になります。()完熟(かんじゅく)していなければ(ちゅう)(どく)になる危険性(きけんせい)があります。

  • キャラクター

    ()()だけで判断(はんだん)するのは大怪我(おおけが)(もと)(とく)()(もの)専門家(せんもんか)()うことを()()かなくてならないということだね。

補足

  • キャラクター

    研究者(けんきゅうしゃ)情報(じょうほう)共有(きょうゆう)するために()けられる世界(せかい)共通(きょうつう)名前(なまえ)学名(がくめい)()います。トマトの学名(がくめい)は「ソラナム・リコペルシコン」、日本語(にほんご)直訳(ちょくやく)すると「ナス(ぞく)(おおかみ)(もも)」となります。肉食(にくしょく)(おおかみ)がトマトを()べたりはしませんが、原産地(げんさんち)のアンデス山脈(さんみゃく)(さむ)くて(あめ)(すく)ない土地(とち)で、そんな(きび)しい環境(かんきょう)でも(そだ)つ、たくましさが(おおかみ)連想(れんそう)させたといわれています。