家庭菜園

大阪府 泉州農と緑の総合事務所 刊/『初心者のための市民農園』から

栽培する野菜の選び方

失敗を少なくする栽培の最も大きなポイントは、どんな野菜を選ぶかです。

手入れの楽な野菜を選ぶこと

栽培経験のない人は手入れの比較的やさしいものを栽培し、次にむずかしいものに挑戦していくことです。サツマイモは植えてしまえば、 そのまま放置しておいてもある程度の収量を上げられます。コマツナやハツカダイコンなどは、短い期間で収穫することができます。 はじめての人がトマトやスイカなど手間のかかる野菜を栽培すると失敗も多く、自信をなくすこともあるので、やさしいものから手がけて いくことが良いでしょう。

野菜の種類と育て方の難易度

病害虫の少ない野菜を栽培すること

みなさんが栽培される野菜は商品としての野菜づくりが目的ではありませんので、ある程度病害虫にかかっても致命的な打撃にならないものを栽培することが大切です。トマト、キュウリ、メロンなどの野菜を農薬散布なしで栽培することはむずかしいことです。しかし、葉ネギ、ホウレンソウなどは、工夫すれば無農薬でも栽培することができます。とはいっても、栽培作物は品種改良の過程でおいしく収量の高いものを選抜する代わりに、耐病性などの能力を低下させている場合が多く、農薬を使わなければならない場面も出てきます。

観察して面白い野菜を選ぶこと

野菜には、いろいろな種類がありますが、トマト、キュウリ、ナスなどの果菜類は、苗の時代からツボミができ、花が咲き、やがて実がなるという点で変化があって面白い野菜です。子供たちに植物を学ばせるのに絶好の種類ではないでしょうか。

いや地(連作障害)

同じ土地で同じ作物を続けて栽培することを連作といいます。連作をすると、その作物に必要な土壌中の特定の養分だけを吸収するので、その成分が欠乏したり、病害虫の発生が多くなったりするので、作物の生育が悪くなる場合があります。これらの障害を総称して、いや地(連作障害)といっています。ですから、わずかな土地で草花、野菜など多くの種類を作付けする場合は、当初から計画的に作付けをしなければなりません。

野菜で連作して外の少ないものと多いもの