それいけ!食農探検隊

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  • #058

春はるの料理りょうりには

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春はるの料理りょうりには

  • キャラクター

    これより、食(しょく)農(のう)探検(たんけん)隊(たい)会議(かいぎ)を開催(かいさい)する。今回(こんかい)の議題(ぎだい)は?

  • キャラクター

    今回(こんかい)の議題(ぎだい)は「どうして春(はる)に苦(にが)い『フキのとう』を食(た)べるのですか」です。初(はじ)めにフキの栄養(えいよう)、効能(こうのう)についてあぐりちゃんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。フキにはカリウムが含(ふく)まれています。年中(ねんじゅう)水煮(みずに)で流通(りゅうつう)しているフキにも多(おお)く含(ふく)まれていますが、フキの花(はな)のつぼみである「フキのとう」には水煮(みずに)したフキの2倍(ばい)以上(いじょう)含(ふく)まれています。カリウムは余分(よぶん)な塩分(えんぶん)を体(からだ)から出(だ)して、血圧(けつあつ)に良(よ)い働(はたら)きをします。食物(しょくもつ)繊維(せんい)も多(おお)く腸内(ちょうない)をきれいにして、便秘(べんぴ)になるのを防(ふせ)いでくれます。

  • キャラクター

    生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)病(びょう)の予防(よぼう)に良(よ)さそうだね。独特(どくとく)の苦味(にがみ)にも何(なに)かあるのかな?

  • キャラクター

    苦味(にがみ)には新陳代謝(しんちんたいしゃ)を促(うなが)し、腎臓(じんぞう)の働(はたら)きを高(たか)める働(はたら)きがあります。日本(にほん)料理(りょうり)では「春(はる)の料理(りょうり)には苦味(にがみ)を盛(も)れ」といわれます。冬(ふゆ)の間(あいだ)にたまった塩分(えんぶん)や脂肪(しぼう)を出(だ)して、夏(なつ)の暑(あつ)さに耐(た)えられる体(からだ)をつくれという意味(いみ)でしょう。「フキのとう」はその役割(やくわり)にぴったりの食材(しょくざい)なんです。野生(やせい)のクマも冬眠(とうみん)から目覚(めざ)めたときに、まず食(た)べるのが「フキのとう」だといわれています。

  • キャラクター

    クマが?植物(しょくぶつ)は完熟(かんじゅく)するまでは野生(やせい)の動物(どうぶつ)に食(た)べられないように、苦(にが)くなっているはずだけれど?

  • キャラクター

    クマにとって雪(ゆき)もまだ残(のこ)っている野山(のやま)で食(た)べられるものは、外(ほか)にないのでしょうか。あるいは、そう見(み)せかけて本能的(ほんのうてき)に自分(じぶん)の体(からだ)に必要(ひつよう)なものを知(し)っているのかもしれませんよ。「フキのとう」を摘(つ)むのに夢中(むちゅう)になってクマとはちあわせ、なんてことのならないように気(き)をつけなければいけませんね。以上(いじょう)です。

  • キャラクター

    どの季節(きせつ)にも、その季節(きせつ)にあった食(た)べ物(もの)がある。自然(しぜん)の仕組(しく)みではあるけれど、加工(かこう)食品(しょくひん)に囲(かこ)まれた生活(せいかつ)をしていては忘(わす)れがちになるよね。旬(しゅん)のものをいただくときは感謝(かんしゃ)の気持(きも)ちを持(も)とうね。次(つぎ)の報告(ほうこく)は?

  • キャラクター

    続(つづ)いて、フキの歴史(れきし)についていっとくんからの報告(ほうこく)です。

  • キャラクター

    報告(ほうこく)します。フキはキク()科(か)フキ属(ぞく)に属(ぞく)し、数少(かずすく)ない日本(にほん)原産(げんさん)の野菜(やさい)です。愛知県(あいちけん)、群馬県(ぐんまけん)、大阪府(おおさかふ)などを中心(ちゅうしん)に栽培(さいばい)されていますが、北海道(ほっかいどう)から沖縄(おきなわ)まで日本(にほん)全国(ぜんこく)の野山(のやま)のやや日陰(ひかげ)で水分(すいぶん)の多(おお)いところに自然(しぜん)に生(は)えています。調理(ちょうり)に灰汁抜(あくぬ)きが欠(か)かせませんが、現在(げんざい)でも野山(のやま)から採(と)ってきて食(た)べられることも多(おお)く、山菜(さんさい)としての一面(いちめん)もあります。

  • キャラクター

    売(う)っている水煮(みずに)ではなくて、野山(のやま)から採(と)ってきて自分(じぶん)で一いちから調理(ちょうり)してもおもしろそうだね。クマに用心(ようじん)して採(と)ってこようかな?

  • キャラクター

    それはおすすめできませんね。野山(のやま)には食(た)べられる植物(しょくぶつ)だけが生(は)えているのではありません。「フキのとう」に似(に)たつぼみをつける毒(どく)を持(も)つ草(くさ)もあります。間違(まちが)えて食中(しょくちゅう)毒(どく)になる例(れい)は絶(た)えることがありません。やはり、専門(せんもん)の農家(のうか)さんが作(つく)ってくれた野菜(やさい)を食(た)べるのが良(よ)いでしょう。

  • キャラクター

    そのとおりだね。軽(かる)はずみなことを言(い)ってしまった。反省(はんせい)。反省(はんせい)。

  • キャラクター

    日本(にほん)で栽培(さいばい)するようになったのは平安時代(へいあんじだい)からです。当時(とうじ)の記録(きろく)にも栽培(さいばい)されていたことや地方(ちほう)から納(おさ)められていたことが残(のこ)っています。フキ自体(じたい)は中国(ちゅうごく)や韓国(かんこく)にも生(は)えていて食用(しょくよう)にする地域(ちいき)もありますが、様々(さまざま)な料理(りょうり)にして食(た)べているのは日本(にほん)だけです。日本(にほん)の野菜(やさい)栽培(さいばい)の原点(げんてん)ともいえるのではないでしょうか。以上(いじょう)です。

補足

  • キャラクター

    フキの品種(ひんしゅ)に「秋田(あきた)ブキ」があります。葉(は)の直径(ちょっけい)が1m、高(たか)さが2mにもなる大(おお)きなもので、民謡(みんよう)「秋田(あきた)音頭(おんど)」にフキが傘(かさ)の代(か)わりになる様子(ようす)が唄(うた)われています。「秋田(あきた)ブキ」は北海道(ほっかいどう)にも生(は)えていますので、アイヌの方々(かたがた)の民話(みんわ)に登場(とうじょう)する「コロポックル」も実(じつ)は小人(こびと)ではないのかもしれませんね。